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みぞを有する一体型ゴムをブッシュ(外筒)の内面に加硫接着させたもので、一般に広く採用されている。このフルモールドタイプのブッシュにはフランジ付きとフランジなしの2種類がある。セグメンタルタイプはブッシュの内面に長手方向に平行に設けたみぞに金属板とゴムを加硫接着させたストリップをはめこんだ形状のもので、隣り合うストリップ間のみぞに海水が供給される。この構造のものは、軸径の大きいものに適し、修理の際は消耗したストリップのみを換装すればよい利点がある
ゴム軸受の特長は軸の周速の高い場合、摩擦係数が小さいため、動力損失が少なく、ゴム自体の耐摩耗性にすぐれているまた船体変形による軸受の片当りを緩和できる。しかし軸受部の温度上昇は致命的な軸受損傷につながるので、冷却水の注水には十分留意しなければならない。ゴム軸受は水のないところでは、摩擦係数が極端に大きくなり発熱して焼付き現象を起すので、必ず給水を行ってから軸を回転させる心がけが必要である。

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3・22図 ゴム軸受の構造

?樹脂軸受
樹脂軸受には、多種多様のものがあるがいづれも樹脂単独で用いられることは少なく、補強材や充填剤の添加が必要である。現在船尾管軸受として使用されているものには、フェノール樹脂に綿帆布やアスベストを入れ積層したもの、樹脂粉末を圧縮プレスしたテフロン系のものなどがある樹脂軸受の構造としては、一体成形したものと、リグナムバイタ軸受と同じように縦方向(軸方向)に数個に分割した

 

 

 

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